|思い出の着物を卒業式の装いへ

お祖母様の訪問着を卒業式の一枚へ

ご相談内容

お客様のお孫さんが卒業式で着物を着たいと考え、調べていく中で当社へご相談くださいました。

お祖母様がかつて着ていた着物を出してみると、長年の保管による変色ジミが見られる状態でした。
大切な思い出の着物を、ぜひお孫さんに着せてあげたいというお気持ちから、着物を再生するご提案をさせていただきました。

加工工程

ハヌイ(解き縫い)

洗い張りを行う前に、着物を一度すべて解き、反物の状態に戻すための仮縫いを行います。
この工程を「ハヌイ」と呼びます。

一枚の着物を丁寧にほどき、縫い合わせながら反物状に整えていくことで、次の洗い張りの工程へ進む準備が整います。

着物を解いて仮縫いをして一枚の反物に戻す工程

洗い張り(あらいはり)

反物状になった着物は、地下水を使いながら丁寧に洗っていきます。
洗いの工程では、竹で作られた「ささら」を使い、生地を傷めないようにやさしく汚れを落としていきます。

こうして一度まっさらな状態に戻すことで、次の加工をより美しく仕上げることができます。

洗い張りは地下水を使いながら丁寧に洗っていきます。

Before / After

洗い張りで生地を整えた後、柄の美しさを活かしながら 金彩加工 を施しました。

金彩は装飾としての役割だけでなく、
変色してしまったシミを自然にカバーすることもできる加工です。

さらに

・胴裏交換
・八掛交換
・ガード加工

を行い、これからも安心して着用できるよう仕立て直しました。

仕上がり

変色によって目立っていた部分も整い、金彩が加わることで柄の印象がより引き立つ一枚となりました。

お祖母様が大切にしていた着物が、今度はお孫さんの卒業式という特別な日の装いとして生まれ変わりました。

着物はこうして手を入れることで、世代を越えて受け継いでいくことができます。

担当より

着物はシミや寸法の問題があっても、加工によって新たな形で活かすことができます。思い出の着物をこれからも着ていきたいとお考えの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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