晴れ着きれいに 職人の技
札幌の専門店 染み抜き作業ピーク
着物の染み抜きや染め直しを専門に扱う「野口染舗」(札幌市白石区)で、職人たちが初詣や成人式で着た振り袖などの染み抜き作業に追われている。
道内外の個人や百貨店からの依頼は、年明けからふだんの倍になる。4月末までの繁忙期に5千~6千着の染み抜き作業を手掛ける。
染みはファンデーションや汗が多く、ワインやソースなど色が残ってしまう汚れも目立つ。社長の野口聡さん(58)ら職人3人が、蒸気を当てたり、専用の薬品を使ったりして汚れを丁寧に取りのぞき、色が薄くなった箇所には筆で色をつけていく。
野口さんは「末永く着てもらい、着物が背負ってきた思い出を次につなげていければ」と話す。