着物でカフェやランチ、ディナーをする場合に必ず付いてくるのが飲み物です。
中でもコーヒーがお好きな方も多いと思います。
「コーヒーのシミ」についてまとめてみました。
コーヒーのしみ
コーヒーにはカフェインやタンニンなどが含まれているので、シミがついて時間が経つとシミを除去するのが困難になってしまいます。
さらにミルクや、砂糖が入っていたりする場合もあります。
今回はインスタントコーヒーを実際に着物に垂らしてみます。
※ミルクや砂糖は入っていません。
応急処置はこの方法が一番です。
この特集をご覧くださっている方はもう大丈夫ですね。
応急処置はポケットティシュで軽く押し当てて水滴を吸い取ります。
擦ったりしないでください。
擦ったりしてしまうと、逆にシミが広がったりスレがおきる原因になってしまいます。
着物を解いて処置をします。
コーヒーのシミの場合ほとんどが、色素を抜く処置をしないといけないので、着物を解いて作業していきます。
表地と裏地を離して処置していきます。
水溶性のシミの除去
まずは、水溶性のシミの除去をおこないます。
画像では見えにくいかと思うのですが、コーヒーの色素が茶色く残っています。
ここからが職人さんの腕の見せどころ
色素を除去するということは、着物の地色にも負担がかかります。
白く抜くことは簡単ですが、その後着物の地色に色を合わせる色ハケが困難になってしまいますので、なるべく地色に負担が掛らないように色素を取り除いていきます。
このように地色に負担を掛けずに色素を除去していきます。
生地質や染め方、そして色の定着具合はそれぞの着物によってすべて違うので、とても神経の使う作業です。
色ハケによって地色を修復していきます。
染料を調合して、着物の色を作っていきます。
地色に合わせて色ハケをおこなっていきます。
コーヒーのシミをきれいに修復できました。
色ハケをした後は解いた場所を縫い合わせて完成です。